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ストルガツキー そろそろ登れカタツムリ

snail.jpg

「森」と呼ばれる謎の異常地帯があった。
その外にある「森」を管理する施設に勤務するペーレツ。
事故が原因で「森」の中に住むことになったカンジート。
 この作品はこの二人の主人公のエピソードを平行して描いて行く。
ペーレツ編はソビエトの官僚主義を批判した内容で、同じ作者の「トロイカ物語」を連想させる。ペーレツは「森」になど興味はなく、一刻も早くここを出たいと思っているのだが、上司たちはペーレツの申請をたらいまわしにし、約束を破り、果てはペーレツを管理局の局長に祭り上げてしまう。
一方、カンジートは数年前に遭難して以来森の中に住んでいる。森から出たい(?)一心で妻のナーワとともに森の中を冒険するが、そこで様々な異形の物に出会うという内容で、ややSFっぽい。
「ペーレツ編」と「カンジート編」はもともとは全く別々に発表されたらしく、ペーレツ編が当局の検閲に引っかかって発禁になったために作品の全貌はペレストロイカ後まで知られることがなかったといういわくつきの作品である。
 特にはじめの方で、この作品の前提(「森」がなんなのか、など)を全く説明しないので、読者は訳がわからずに読み進めないといけないのはちょっとつらい。が、読み進めるうちに謎が謎を呼んで惹きこまれる。
しかし、それが全く解決されない幕切れに、ソビエトの官僚主義への絶望を見る…のが正しいのかどうか…
 次回は「神様はつらい」の予定
.25 2005 ストルガツキー comment0 trackback0

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