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トーベ・ヤンソン ムーミンパパの思い出


 この作品、なぜか講談社文庫では「ムーミン谷の冬」の後の6作目とされているが、実際は1950年に刊行されていて、ムーミンシリーズの第3作にあたる。
 ムーミンパパの若き日の冒険が描かれるこの作品は、ムーミンたちの人間関係が明らかになる貴重な一作でもある。

 ムーミンパパは若い日の冒険を一冊の本にまとめようと、執筆活動を始める。ムーミンはヘムルの孤児院で育つが、ある日冒険の旅に出ようと決意し、友人達と一緒に「海のオーケストラ号」で旅をする。
 この友人というのが、発明家のフレデリクソン、その甥で空き缶に住み、ボタン集めが趣味のロッドユール、そして怠け者のヨクサル。実はロッドユールはスニフの父、ヨクサルはスナフキンの父なのだ。
 巨大な龍のエドワードを騙したり、何でもかじるニブリングとであったり、王様の催すへんてこな園遊会に出たり、様々な冒険の末、ムーミンパパがムーミンママと劇的な出会いを果たすまでが描かれるこの作品、いつものようにポジティブなムーミン世界が展開するのだが、その一方で思いがけない真実も明らかになる。
 ミイはミムラの妹で、彼女らの母が非常な子だくさんという事は周知の事実だが、実はミムラの母は、スナフキンの母でもあったのだ。ということはミムラとミイはスナフキンの異父姉ということになる。ミイがスナフキンの姉だったとは!!

 さて、そのスナフキンだが、皆さんはスナフキンの事を物事に捉われない自由人で世捨て人の賢者のようなイメージを持ち、肯定的に捉えている方が多いと思う。アニメがそういう描き方だったからだろうか。ムーミンが好きな人で登場人物の人気投票をしたら、スナフキンは上位に来ると思う。だがここではスナフキンと同じ性格を持つヨクサルのことをはっきり何もしない怠け者として描いている。これはけっこう重要な事ではないだろうか。ヤンソンのオリジナルの作品…特にコミックスにはあまりスナフキンが登場しないのだが、これはひょっとして作者自身あまりこの風来坊を愛していなかったからなのではないだろうか。

 そしてここでミムラの母やミイが現れ、次の「ムーミン谷の夏まつり」へと繋がるのだ。これを読んでいなかったので「夏まつり」でなぜいきなりミイが出てきたのかわからなかった。
 そう考えると、スニフはロッドユールたちと「海のオーケストラ号」で旅に出ていたので、「夏まつり」には出てこないんだなあ。なるほど。
.06 2007 その他欧州文学 comment6 trackback0

comment

アニメ等のメディア先行で、ム-ミンを知った気になっていた私にとって、この巻はかなり衝撃でした。
私もスナフキン好きですが、こんな深い設定があったなんて…!と、物語りとしての「ム-ミン」の素晴らしさを再認識した作品です。
2007.12.16 00:00 | URL | ニゲラ #- [edit]
確かにここで語られる真実はなかなか衝撃的ですね。
ただ登場人物の血縁関係など(ミイとスナフキンが姉弟とか)は、あまり語る必要はなかったような気がします。

ところでニゲラさん、それにこれをお読みの皆さんは、ムーミンの本、8冊の中でどれが好きですか?
わたしはこれまで読んだ中では「ムーミン谷の夏まつり」でしょうか。
逆に苦手なのは「楽しいムーミン一家」です。
2007.12.16 00:57 | URL | piaa #- [edit]
ひっくり返して読んでみた結果、私も「ムーミン谷の夏祭り」が一番でしょうか。と、いっても僅差で…。
確かに「楽しいムーミン一家」は後の作品を読むと物足りなさを感じます。
でも、どれもそれぞれの味があってなかなか選べないですね…。
2007.12.26 17:45 | URL | 二ゲラ #- [edit]
わざわざひっくり返して読んでくださったんですか!恐縮です。
私は「彗星」と「夏まつり」が好きです。どっちも極限状態におかれながらもポジティブなムーミンたちが光っていると思います。
「仲間たち」もすごいですよね。・・・ああこう言っていると全部語らないと…(笑)

あと二作、「ムーミンパパ海へいく」と「ムーミン谷の11月」は来年読もうと思います。
2007.12.26 21:39 | URL | piaa #- [edit]
piaaさん、こんにちは。
ムーミンシリーズ、着々と読み進めつつあります。
今回は哲学的な感じでしたね。

ヨクサルは確かに怠け者扱いされてましたね。
しかもお風呂に入ったことがないらしいし…
スナフキンは私も好きですけど、スナフキンの魅力というのは
結構紙一重なところで踏みとどまってる魅力なのかも
なんてことを思いました。
2009.06.27 05:19 | URL | 四季 #Mo0CQuQg [edit]
着々と読まれてますね。
次の「夏まつり」はすでにご案内の通りの傑作ですが、短編集の「ムーミン谷の仲間たち」がこれまたすごいです。これになると、もはや全く童話とはいえないような作品も含まれています。

私は「ムーミンパパ海へいく」と「ムーミン谷の11月」を放り出したままなのでこの夏にでも読もうかな。
2009.06.27 21:52 | URL | piaa #- [edit]

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