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パトリック・ドゥヴィル 花火


 先日紹介した「シュザンヌの日々」と同じく、白水社の「新しいフランスの小説」シリーズの中の一冊。
 あとがきによると、パトリック・ドゥヴィルは1957年生まれのフランスの気鋭の作家なのだそうだが、これは彼の三冊目の長編小説。長編と言っても160ページほどと、分量はたいした事はない。

 で、読み始めたのだが、どうもどんな物語なのか掴めない。主人公の「ぼく」は友人のルイとその恋人(?)ジュリエットと車で北欧から南仏までの旅をしている。それも途中で盗みをしたりハチャメチャな旅だ。 
 ジュリエットは時々「スズメバチ」という凶悪な青年に変装して暴れまわる。ジュリエットはスズメバチを恐れている。一方「ぼく」はリュシールという女性と知り合い、デートする…
 ラスト、いきなり消えてしまったジュリエットの事をルイと語り合いながら花火を見るシーンで、主人公はこの事を小説に書くと言い出す。「お前をルイって名前にするつもりさ」。そして主人公はジュリエットの気配を感じながらこの作品は幕切れになる。

 う~ん、ストーリーをまとめるのも一苦労だ。かなりシュールなストーリーが、ヨーロッパの初夏のイメージを鮮やかに描写しながら、様々な音楽に彩られながら展開する、前衛的なフランス映画を見るかのような一篇である。
 かなり読みにくいので、ついていけない読者もいるとは思うのだが、文学的な価値は高いと思う。フランス文学らしいシュールさと鮮烈さを秘めたなかなかの快作ということもできる。
 ただ、今回は読んだ季節が良くなかった。これは夏に読むべき作品だ。夏の暑いさなかに読めば、ジュリエットをはじめ主人公達の狂気がなんとなくすんなり理解できそうな気がする。

 作品の内容とはまったく関係ないが、1992年に当時の若者文化を駆使して書かれたこの作品には、わずか15年前なのに現代と違う点が(当然だが)多く見受けられて興味深い。
 まず誰も携帯電話を持たない。パソコンが出てくるがまだMS-DOSである。(印刷する時の操作がPRINT/RUN)当然インターネットも電子メールもない。15年前ってついこのあいだのようだが、その頃は想像も出来なったようなものを今、普通に使っているんだなあと変な事に感心してしまった。
.17 2007 フランス文学 comment0 trackback0

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