最近見た映画から

2007-10-01-Mon-19:51
 最近このブログ、映画のレヴューが激減しているが、決して観ていないわけではない。ただ観るペースは確実に落ちている。映画を観るよりもしないといけないことが多すぎて、HDDレコーダーの中身は映画であふれかえっている。少しずつ観てはいるが、増えるペースの方が多すぎて…
 では最近観た映画を簡単に紹介しておこうと思う。

まず、韓国映画トンマッコルへようこそ

 久石譲の音楽をはじめあらゆる部分にジブリアニメの影響が見え隠れしていて、アンチジブリの私には鼻につくのだが、これは実写映画。実際の役者が演じているのでジブリアニメの嫌味なキャラデザインや異常なまでの精密さを気にしないでいい。
 物語をゆっくりと丹念にたどる演出、素晴らしいカメラワークともに秀逸といっていい。
 この映画について書かれた文章を読むと、ファンタジーと捉えている人がすごく多い。中には『ファンタジーと反戦映画という相容れないものを強引にひとつにした映画』と批判している人もいるようだ。でも、そういう人は何をもってこの映画をファンタジーだというのだろうか。映像が美しいからか?現実にはありえない理想郷のような村だから?
 私にとってこの映画は最初から最後まで反戦映画だった。

 ラスト、米軍のB-29の大編隊に爆撃を受け、その爆弾が炸裂する様をまるで花火のように美しく幻想的に描く。直前に仲間が血まみれで死ぬシーンを見せられているだけに、このシーンの圧倒的な美しさには息を呑んでしまう。その美しさの中に死が、忍び寄ってくる。その爆光の中で目標を達して笑顔をかわす両軍の兵士。政治的なメッセージ(反米とも、北友好ともとれる)を含むプロパガンダをファンタジー的な美しい映像の中に強引に忍び込ませる手腕は(その良し悪しはともかく)見事としか言いようがない。

 同じようなほのかな反米の影がグエムル・漢江の怪物」にも見える。
guemuru.jpg
怪物を生み出したのは米軍。助け出そうとするのは家族(同胞)と言う図式。しかし主人公たちと力をあわせて戦う仲間に、どちらの映画にもアメリカ人が一人いる。韓国の人たちは米軍は嫌いだが、アメリカ人は好きなのだ。
 そして、二つの映画に共通しているのは、「グエムル」では結局娘を救えず、「トンマッコル」では自分たちが犠牲になるというアンチ・ハッピーエンドである。
 こんなただの映画でもハッピーエンドが許されない。それほど韓国国民のジレンマは深いのである。

 韓国を離れて、ハリウッド作品。ヒットメーカー、ブラッカイマー製作によるキング・アーサーはアーサー王伝説の映画化ではない。
kingarthur.jpg
 アーサー王は当時イングランドを支配していたローマ人であるという最近の学説をもとに映画化されたこの作品には、だから魔法も怪物も出てこない。すごく興味深くて面白い映画なのだが、主人公アーサーの役者があまりにもダサい。アーサー王はもっとカリスマ性のある男でないと物語全体に説得力がなくなってしまうと思うのだがどうだろう。キーラ・ナイトレーが演じるグィネヴィアも強すぎ。ありえない。

 邦画ただ、君を愛してるは、市川拓司の純愛小説「恋愛写真-もうひとつの物語」を玉木宏、宮崎あおい主演で映画化した作品。
tadakimiwoaisiteru.jpg
良くも悪くも原作どおり。なんのひねりもないが、きれいにまとまってはいる。映画で観たら、小説で違和感を感じたヘンな病気もあんまり気にならなかった。静流役の宮崎あおいは、まるで彼女のために書かれたかのようにはまり役。逆にみゆき役黒木メイサはイマイチ。

 と、いうわけで思いつくまま書いたら、めちゃくちゃ脈絡のない作品が並んだなあ。

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