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ガルシア・マルケス 落葉 他12篇


 新潮社の「ガルシア・マルケス全小説」の最新刊は、この作家の初期の作品を集めた一冊。発表順に収められていて、従来の本で言うと短編集「青い犬の目」に収められていた作品と130ページほどの長編「落葉」が中心の編成になる。

 今回非常に読むのに時間がかかってしまったのは、これまでに読んだこの作家の作品とかなり印象の違う作品が多かったからだと思う。
 まず冒頭の数作、「エバは猫の中に」や「青い犬の目」などを含む数作は「死」をテーマに据えたなにやら不気味な、不条理またはオカルト色の強い作品が続く。私はこれで面食らってしまった。この作家がこういう作風からスタートしたと言うのはちょっと意外なような気もする。私は正直こういうのは好みではないので…

 途中にちょっとリアリスティックな作品をいくつか挟んで、後半はいわゆる「マコンドもの」である「落葉」。これは「百年の孤独」のさきがけとなる作品である。三人の視点が次々に変化する形でマコンドの歴史が浮かび上がる仕掛けの意欲的な作品だが、マコンドものであるがゆえに「百年の孤独」と比較される宿命の作品であるとも言える。登場人物の名前も同じだし、混乱してしまう人もいるだろう。残念ながら「百年の孤独」を最近読んでしまった私にはこの作品の魅力があまりよく伝わらなかったようだ。
 これは数年置いてまた読んでみるべき作品なのだと思う。

 後年の作品と同じような切れ味のある作品は「六時に来た女」くらいだろうか。ルポライターだったガルシア・マルケスらしい語り口が感じられて、この作品は素晴らしい。唸らされた。
 だが一冊の本としての全体で考えると、この作家の作品としてはちょっと物足りないと思う。もっとも、この作家の他の本がレベル高すぎるとは言えるだろうが…

 さてこれで6月発売の「悪い時 他9篇」を手に入れてしまうとガルシア・マルケスの、少なくとも小説についてはコンプリートしてしまうことになる。なんだか嬉しいような、さびしいような。
.27 2007 中・南米文学 comment0 trackback0

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