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アルフレッド・ジャリ 超男性


 古本屋で見つけてなんとなく買ってしまった本。この作家については全く知らなかった。アルフレッド・ジャリは19世紀末から20世紀初頭に活躍したフランスの作家だそうで、この作品には「現代小説」という副題がついている。

 ストーリーをごく簡単に述べると、24時間で何回セックスができるかという課題に挑戦した絶倫男アンドレ・マルクイユの物語。「現代小説」って…書かれて100年経った今読んでもススんだ小説だ。
 で、その課題に挑戦するイベントのために、回数をカウントするための医者らギャラリー…隣の部屋から一部始終を観察するのだ…と、相手役として7人の高級娼婦が呼ばれ、主人公のアンドレは伝説のインド人に扮してそれを始めるようとする。ところが相手は7人の娼婦ではなく、少女エレンであった。というのがこの作品の物語である。

 こう書くとエロ小説かと思う人もいそうだが、別にそういうわけでもない。 
 ジャリはこれと自転車レース(みたいなもの)を等価に取り上げ、スポーツとセックスを同等のものとみなしているのだ。20世紀初頭にはこれは大発見だったらしい。
 で、結局82回と言う驚くべき大記録(そりゃ「超男性」だ。フツーじゃない)を打ちたてたアンドレは今度は記録のためではなく愛のためにエレンを抱くのだが、エレンは行為の激しさのあまり気を失ってしまう。アンドレはエレンが死んでしまったと思って、自分が狂おしいまでにエレンを愛していた事を思い知るのだ。

 まあなんというか、フランス人はすごい。こんな小説書くのはフランス人だけだ。以前読んだバタイユ「青空」にしろ、これにしろ読んで一番印象に残るのは、彼らがわれわれ日本人とは全く違う感性を持っていると言う事だ。現代の日本人のセックス好きははいま世界でトップクラスにあると思うのだが、それでも日本人にはセックスを科学したり、その象徴性を突き詰めて考えるということがあまり無いと思う。(全く無いとは言いません)
 フランス人ってただスケベなだけではないのだ。
 でもフランス人って回数にこだわるのかな?フランスで編纂された「千夜一夜物語」にも一晩で15回行って「まあこれでいいか」という話があったけど。

 この作品では、仮面・仮装というキーワードも無視できない。アンドレは自転車レースの時は姿を見せず、こっそりレーサー達の影のように現れる。例の「競技」の時はインド人に扮しているし、エレンは覗き見している医者達がいるのを知っていて、「競技」中ずっと仮面を外さない。彼女が仮面を落としてしまうのは「死」(実は偽りの死なのだが、アンドレから見ての「死」)が彼女を襲う時なのだ。

 本の表紙の上のほうに「小説のシュールレアリズム」と書いてあるが、全くその通り。不思議な作品である。
.04 2007 フランス文学 comment0 trackback0

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