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男はつらいよ・寅次郎紅の花


 1995年 日本
監督:山田洋次
出演:渥美清 倍賞千恵子 浅丘ルリ子 吉岡秀隆 後藤久美子

 「男はつらいよ」といえば世界最長の映画シリーズで、全48作が製作されたが、これは1995年、渥美清の死の前年に撮影された最後の作品である。

 1995年といえば、阪神大震災のあった年である。寅さんも神戸に現れボランティア活動などしていたらしい。物語は寅さんの甥満男(吉岡秀隆)と泉(後藤久美子)が中心で、寅さんの出番は中盤までほとんどない。渥美清は、実はこの時すでに癌が進行していてとても映画に出れるような状態ではなかったのだそうだ。そのためかこの映画では寅さんが立っているシーンがほとんどない。
 だが顔面蒼白でいかにも辛そうだった前作「男はつらいよ 拝啓車寅次郎様」の時よりも顔色はいいように見える。

 このシリーズはNHK-BSで毎週ずうっと放送されていたわけだけど、私は別段熱心な寅さんファンというわけではないし、ちょこちょこ見てただけなので、例えば満男と泉の関係についての流れとかよくわからない部分もあるのだが、それでもこの映画の展開には納得できるし、山田監督は実はあと2本撮る予定だったのだそうだが、これが最後になってもいいように考えて作っているのではないだろうかとも思う。

 満男が奄美にやってきて、泉の結婚式をぶち壊してきた事を聞いた寅さんは満男の事を馬鹿だなあと言い、そういう時は男は黙ってこらえて、泉さんどうぞお幸せに、と身を引くのが男ってもんだ、と言う。要するに寅さんはハンフリー・ボガートの演じる「カサブランカ」の主人公リックと同じようにやせ我慢するのが男の美学だと信じているのだ。
 それを聞いたリリーは寅さんの意見をこき下ろし、自分の気持ちのままに行動した満男は正しいと言い切る。寅さんは言い返す事もできない。
 このリリーの発言ってよく考えてみると寅さんの、ひいてはこの映画シリーズの根幹である、やせガマン男・寅次郎を完全否定しているのだ。
 このあと、どうも寅さんの行動が変わってくる。東京から帰るリリーにくっついて奄美に帰っちゃったりするのだ。
 長年寅さんを観ている人は、最後にリリーの元へ戻った寅さんに安心した事だろう。(って、最後の最後はまたリリーの家を出るんだけど)

 それにしても、この作品を含めてこのシリーズの最後の何作かは満男が主人公みたいな展開で、子役から満男を演じてきた吉岡秀隆がこの頃にはすでにすばらしい俳優に成長している。

 観ている間、すごく楽しかったが、やっぱり最後だと思うとちょっと寂しい作品である。

 ちなみに山田洋次監督は50作まで撮るつもりだったそうで、寅さんの最期も決めていたという。晩年は幼稚園の用務員になり、子供達と遊んでいるうちに死んでしまい、町の人が思い出のために地蔵を作るというものだったらしい。でもそんなシーン、実現しなくて良かった。
 そんなシーンがあったら、まだ寅さんが日本のどこかを歩いているように思えなくなるからね。
.29 2007 映画(日本) comment0 trackback0

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