スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
.-- -- スポンサー広告 comment(-) trackback(-)

エドガー・アラン・ポー 黒猫/モルグ街の殺人


 エドガー・アラン・ポーという作家についてはよく耳にする。「黒猫」をはじめ怪奇趣味な作品を書いた人で、日本の作家「江戸川乱歩」の名はこの人の名をもじっているという事でも有名だ。
 しかし知名度が高いわりには意外と読まれていないのではないだろうか。私もちいさい頃子供向けの本か何かで「黒猫」は読んだ覚えがあるのだが…、というわけで、私もはじめて読んだのがこの本。

 この本には有名な「黒猫」をはじめポーの代表作が8作ほど収録されている。なかでも目立つのは史上初の推理小説といわれる「モルグ街の殺人」だろう。これはデュパンという探偵役が謎だらけの殺人事件の謎を解くものである。今の目で読んでみると、あまりにも突拍子もない結末に鼻白んでしまう。推理そのものも穴だらけで、はっきり言って歴史的な価値しかない作品といえる。ただし50年後のホームズものもこれに比べてほとんど進歩していないわけだが。

 私が気に入ったのは「ウイリアム・ウイルソン」という作品。これはある男が学生時代に出会った自分と同姓同名の男ウイリアム・ウイルソンに、小悪党の主人公が人生のあらゆる局面で悪事を働こうとするたびに邪魔されるという物語で、E.T.A.ホフマンの作品を思い出させる。

 ここで読める作品に共通して、本題に入るまでになにやら一般論や薀蓄をたれる前置きが長いという特徴が認められる。「早すぎた埋葬」という作品では、本当は死んでいないのに埋葬されてしまう人が実は多いのだ、という話からいくつか棺や墓の中から甦った人々の例を挙げておき、それから語り手の恐ろしい経験を聞く事になるのだが…意外な結末でビックリ。これって落語じゃん!と思ったら訳者も解説で落語に似た構成だと書いていた。

 で、「黒猫」。この小説が(日本での)黒猫に対するイメージを悪くした事は間違いないと思う。私も今回ちゃんと読むまでこのポーの「黒猫」という作品は悪魔の手先のような黒猫を描いているのだと思い込んでいた。でも読んでみると全然違う。
 この作品の主人公はアルコール中毒のせいで暴力的になり、飼っていた黒猫を虐待し、最後には殺してしまう。その後新たな黒猫を飼うが、これが異常に以前殺してしまった猫に似ているので不気味に思う。ある日猫のせいで転びそうになってカッとなった主人公は手斧で猫を殺そうとし、誤って妻を殺してしまう。妻の遺体を地下室の壁に埋め込んでしまうが、猫の声から犯罪が露見してしまう。
 ここでの黒猫はどちらかというと主人公の良心とか理性の声を象徴しているのだ。
 ちゃんと皆さんに読み直してもらって、黒猫が不吉だなんて誤ったイメージを修正してほしい。全国の黒猫ちゃんのためにもね。
.26 2007 英文学 comment0 trackback0

comment

post comment

  • URL
  • comment

  • password
  • secret
  • 管理者にだけ表示を許可する

trackback

trackbackURL:http://piaa0117.blog6.fc2.com/tb.php/453-897dbdad

プロフィール

piaa

  • Author:piaa
  • Livedoorへ移転しましたので、そちらでお願いします。

    こちらのブログへのコメントはLivedoorに転載しますが、定期的にチェックしないので相当遅くなることもあります。

ブログナビ

P&M_Blog
 トップページ
  ├ 月別アーカイブ
  |  └ --年--月
  ├ カテゴリー
  |  └ スポンサー広告
  └ スポンサーサイト
P&M_Blog
 トップページ
  ├ 月別アーカイブ
  |  └ 2007年01月
  ├ カテゴリー
  |  └ 英文学
  └ エドガー・アラン・ポー 黒猫/モルグ街の殺人

カレンダー

07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

月別アーカイブ

カウンター

ブログ内検索

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。