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裸足の1500マイル


Rabbit Proof Fence
2002年 オーストラリア
監督:フィリップ・ノイス
出演:エヴァーリン・サンピ
ケネス・ブラナー

 これも以前から観たいと思っていた映画。先日NHKハイヴィジョンで放送されたものを録画して観た。

 1931年、オーストラリア。当時、オーストラリアでは先住民アボリジニの混血児たちを家族から隔離し、 白人社会に適応させようとする"隔離同化政策"がとられていた。
 主人公のモリーら三人の少女もそうして親元から強制的に収容所に連れてこられる。母の待つ故郷に戻りたい一心で、モリーたちは収容所から脱走する。保護局長ネヴィルは彼女らを追跡させる。彼らを逃がしても、あるいは死なれても保護局のメンツに関わるからである。名優ケネス・ブラナーが演じるネヴィルは白人至上主義の差別主義者でありながら、アボリジニを隔離して英語・キリスト教の教育を受けさせる隔離政策を「彼らのため」だと言う。この驚くべき傲慢さ。
 
 オーストラリアの荒涼とした風景を残酷なまでに美しく映し出す映像が素晴らしい。また映画全体の感触は追跡劇として描かれている。彼女らを追う収容所の凄腕「追跡人」ムードゥの存在。娘を収容所にとらわれ、同胞を苦しめる側で働かされる彼の複雑な胸中。最後に追跡を断念する瞬間彼が見せた安堵の浮かんだような目の色が、無口な中にもこの映画のテーマを雄弁に物語っている。
 こういう暗いテーマの映画でありながら観終わった印象はさほど重くはない。だからこそ最後に写る84歳になったモリーの、この異常な政策によって苦しめられ続けた生涯を思うと胸が詰まる思いがする。

 これは実話である。強烈な人種差別が戦前と言う時代背景もあって普通にあったのだろうな、などとと思っていたら、なんとアボリジニへの隔離政策は1970年まで行われていたそうである。1970年っていえばつい最近である。とんでもない話だ。

 ちなみに原題の「Rabbit Proof Fence」はウサギよけのために設置されたフェンスで、モリーたちはこのフェンスをたどって故郷へ向かうのであるが、柵は差別の比喩でもあるだろう。 邦題「裸足の1500マイル」は題名そのものとしてはいいと思うのだが、モリーたち、ちゃんと靴を履いていた。
.11 2007 映画(欧州・アジア) comment0 trackback0

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