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ルイス・セプルベダ カモメに飛ぶことを教えた猫


 ハンブルグに住む黒猫ゾルバが昼寝をしていると、重油まみれになったメスのカモメが落ちてくる。ゾルバは瀕死のカモメがこれから産み落とそうとする卵について3つの厳粛な誓いをたてさせられる。
食べてはいけない。雛を育ててほしい。そして、雛に飛ぶことを教えてほしい、と。

 1時間そこそこで読んでしまった。短い童話のような作品で、楽しく、優しく、そして深い奥行きのある作品で心に残る。
 主人公の黒猫ゾルバがいい。飼い猫でありながら野良猫を一撃で撃退するワイルドな実力と、約束を守り通す誠実さをあわせ持つカッコいい、ちょっとハードボイルドな猫だ。ほかのハンブルグの猫の仲間たちもいい。港の猫のリーダー、「大佐」。その手下の「秘書」。百科事典を読む知恵者の「博士」船乗り猫の「向かい風」。みなキャラが立っていて魅力的である。
 彼らは卵を孵し、雛を守ることで団結し様々な困難に立ち向かう。博士の自慢の百科事典も卵の温め方や雛の育て方、さらにはカモメの飛び方などといった具体的なことには全く役に立たない。
 ゾルバたちは、フォルトゥナータと名づけられた雛に飛び方を教えようとしてさすがに行き詰ってしまうが…

 作者はチリ出身で、ピノチェト政権下で2年間投獄されていた経歴を持つ。その後開放された彼はドイツのハンブルグに居を定め、執筆活動を始めたらしい。
 この作品でゾルバはフォルトゥナータに「君が美しいカモメだからこそ愛しているんだ。君のおかげで僕たちは自分と違う者を認め、尊重し、愛することを知ったんだ。」と語る。
 人間社会は今、ゾルバの気持ちとは反対の方向へ向かっている。イスラエルで、イラクで、極東で。だから今こそこの本を読まないといけないのではないだろうか。

 …と、堅苦しい事は置いといても、これは全人類にお奨めしたい作品である。ヨーロッパでは「8歳から88歳までの若者に」というキャッチフレーズだったらしいが、全くその通り。ぜひ読んでほしい。
.19 2006 ねこの本 comment6 trackback1

comment

piaaさん
書き込みをありがとうございます!
私もこの本はとてもおすすめめしたい作品の一つです☆
ゾルバのような心を持った人がたくさんできると、もっと人にやさしい世の中になるのになぁって思います。
2006.10.07 20:56 | URL | ミネラル #- [edit]
私も人に勧めたいと思うのですが、書店でもなかなか手に入らない作品のようです。
うちの娘たち(中2と小6です)もとても気に入ってますし、学校の図書館あたりにぜひ置いて欲しい作品だと思います。
もっとこういう本が手に入りやすくなるといいんですけどねえ
2006.10.07 22:55 | URL | piaa #- [edit]
白水uブックスで手に入るようになりました~。
こういう本を絶版にしちゃダメですよね。

で、ねこの本のカテゴリを見てたら、英語の教科書にもこの話が…?!
私もこの本を読んだ時に、もし今スペイン語を勉強中だったら
この本を読めばいいだろうなあって思ってたんです。
みんな、考えることは同じなのかも。(笑)
2008.11.18 06:50 | URL | 四季 #Mo0CQuQg [edit]
そういえば私が読んだ頃に比べると、よく本屋さんで見かけるようになりましたね。

英語の教科書に載っていたのは驚きでした。
>スペイン語を勉強中だったら、この本を読めばいいだろう
そうですよね。楽しく勉強できそう。

ちなみにイタリア語を勉強する人はタブッキの「供述によるとペレイラは…」を読むといいそうです。関係ないけど。
2008.11.19 00:00 | URL | piaa #- [edit]
ぼくはまだこの本を読んだことがありません。新聞でこの本の内容が紹介されていてとても興味深い内容だと想いました。カモメが飛んだ時に、この親代わりの猫が「飛ぶことができるのは、心の底からそうしたいと願った者が、全力で挑戦したときだけだ」と語ったそうですね。すべて人生において方法や策も大切です。しかしもっと大切なもの「心こそ大切なれ!」決意と勇気の心なのだと感じました。今度じっくり読んでみます。
2010.06.03 20:31 | URL | ウッチャン #SFo5/nok [edit]
ウッチャンさん、コメントありがとうございます。

新聞で紹介されてたんですか?
こんないい本はどんどん紹介して欲しいものです。
ウッチャンさんもぜひ読んでみてください。
お読みになったらぜひ感想を聞かせてくださいね。
2010.06.04 01:49 | URL | piaa #- [edit]

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