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アントニオ・タブッキ 逆さまゲーム


 ワールドカップで全然本を読むヒマがない…といいながらも会社の昼休みに何とか一冊読んだのがこれ。タブッキは「インド夜想曲」や「供述によるとペレイラは」といった作品が有名なイタリアの作家だそうだが、私は今回はじめて読んだ。
 これは11の短編が収められている短編集で、そのどれもが普通とはちょっとずれた視点から見た世界が描かれていてる。

 冒頭の表題作「逆さまゲーム」でいきなり章ごとに視点が切り替わるモザイク的な手法で読者を惑わせる。惑わされるが決して不快ではない。
 兄から妹への手紙の形を取る「カサブランカからの手紙」はこの作品集の中で一番の傑作。ただし残念ながら日本語ではこの作品のひねくれ具合がうまく伝わらないような気もする。そういう意味では情報量の多すぎる日本語という言語の限界を感じてしまう作品。

 他には「小さなギャツビー」、謎めいた幕切れが印象深い「土曜日の午後」、日本びいきの夫人が活躍する「空色の楽園」、当てのない旅をする若者の日々を描く「行き先のない旅」など、どれも日常や非日常を普通でない切り口で、情緒たっぷりに描く独特の作品である。
 ただし明確なストーリーが感じられない作品なのでダメな人はダメかも。(もちろん私は気に入ったが)
 音楽に関する記述が多いのも特徴で、ナット・キング・コールやトニー・ベネットや、ドメニコ・モドゥーニョの「ヴォラーレ」が行間から響いてくる。音楽の知識があると一段と楽しめる作品集である。
.28 2006 イタリア文学 comment0 trackback0

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