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川端康成 古都


 京都の呉服問屋の娘千重子はある日自分と瓜二つの娘苗子に出会う。千重子と苗子は赤ん坊の時に生き別れた双子の姉妹だったのだ。二人の心の動きを京都の風物とともに描いた美しい作品。
 山口百恵主演の映画もあるそうだが未見。

 昭和36年秋から37年はじめまで朝日新聞に連載された作品だそうで、私の生まれる一年前の作品である。ここに描かれた京都の風物も1960年頃のものであろう。私は京都を一度しか訪れた事がないので京都の風物については何もいう資格はないが、この作品に描かれる風景は情緒的でノスタルジックである。
 その美しい描写の上に抑制の効いたストーリーが展開する。セリフはすべてかなり本格的な京都弁で、多分今はこれほど本格的な京都弁をしゃべっている人はそう沢山はいないんだろうなあ。このやわらかい京都弁がこの作品の独特のリズムを生み出している。

 ストーリーとしては千重子と竜助、苗子と秀男の恋愛の気配を感じさせながら突然、あっさり終わってしまう。才能のない作家ならこの先の話をだらだら300ページくらい書くのだろうが、川端は物語を放り出すことでいっそうの余韻を感じさせる事に成功している。
 この先の話は書けることは書けると思うのだが、書けば書くほど作品が芸術的でなくなるに違いない。

 この作品は、あとがきによると川端作品としては異色作なのだそうだ。どのくらい異色なのかはもうちょっと作品を読んでみないとなんとも言えないが、作者は睡眠薬の飲みすぎで朦朧としながらこの作品を書いたらしい。
 しかし、ひょっとしたらその朦朧具合がこの作品の魅力なのかも知れない。
.09 2006 日本文学 comment0 trackback0

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