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チェーホフ ワーニャ伯父さん/三人姉妹

wa-nya.jpg
 ここのところちゃんと本読んでないので、何か読まなきゃ。じゃあ何か軽いものを読もうと思って手を出したのがこれ。戯曲なんだから読みやすいに決まってる。

 しかし私はロシア人の名前が覚えられない。しかも特に『三人姉妹』の方はかなり登場人物が多いときている。
それでもふたつともかなり面白く読んだ。

 どちらも人生の苦渋を描いたものなのだが決して重い話にはならず軽妙なセリフ回しで進んでいく。『ワーニャ伯父さん』ではタイトルロールの『伯父さん』が自分たちのこれまでやってきた仕事が徒労だったことに気づいて一度は激高するが、やがて諦めの境地なのか元の生活に戻っていく。
 『三人姉妹』はモスクワに戻ることを夢見るオリガ、マーシャ、イリーナ三人の姉妹と長男のアンドレイのブローブゾフ家の面々の物語で、不倫をしているマーシャや労働に夢を抱きながら実際の社会生活にうんざりしているイリーナ、俗物の嫁ナターシャに振り回されるアンドレイなど、それぞれの登場人物の事情が込み合ってかなり複雑な物語になっていて、『ワーニャ』の倍近い分量がある。『ワーニャ』はシンプルで分かりやすい話で好きなのだが、作品の出来としては『三人姉妹』のほうがずっと上だと思う。
 この作品で気になったのはアンドレイの妻ナターシャ。第1幕では結婚前で、野暮ったい田舎娘としてイリーナたちに揶揄されるが、第2幕以降嫁に来ると子供を盾に家の実権を握りどんどん横着になっていく。使用人には厳しいし、しまいにはイリーナたちの服装を貶す。立場の逆転が鮮やかに、しかも苦々しく書き込まれていて見事。そんな妻にうんざりしながら遊んでばかりの長男アンドレイの情けなさのコントラストも面白い。

 これで一応チエーホフのいわゆる「四大戯曲」を全部読んだことになるのだが、以前読んだ『桜の園』『かもめ』よりもこちらの二作のほうが面白かった。
 「四大戯曲」は共通して「主人公」が不在であることが大きな特徴である。どの作品も群像劇のような形で書かれていて、長さの割には登場人物が多い。本で読むよりは実際に演じられたほうが絶対に理解しやすいだろうし面白いだろうと思う。というわけで舞台を見てみたいと思った。これは舞台ではどんなふうに演じられているのだろう。完全な喜劇として演じるべき作品だと思うのだが。
.08 2015 東欧・ロシア文学 comment0 trackback(-)

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