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パトリック・オブライアン 新鋭艦長、戦乱の海へ


1800年、イギリス海軍のスループ艦ソフィー号の艦長に任命されたマスター・アンド・コマンダー(航海長兼海尉艦長)ジャック・オーブリーは、友人になった医者で博物学者のマチェリン、副官のディロンらとともに地中海へ。その頃のヨーロッパはナポレオン率いるフランス軍の脅威に脅かされていた。

 原題は「Master and Commander」。2004年にラッセル・クロウ主演でヒットした映画「マスター・アンド・コマンダー」の原作シリーズ第1作である。(映画は第10作の「The Far Side of the World」が原作になり、この小説は映画の直接の原作ではない。)
 映画は1800年ごろ、まだ蒸気機関のない頃の帆船での海軍生活を克明に描いた異色作だったが、小説は(当然ながら)さらにその描写は克明で、帆船の専門用語が飛び交い、当時のイギリス海軍の、現代ではありえないようなシステムなど、作者の知識の広さに圧倒される。資料的な価値が非常に高い作品である。

 しかし、小説としては…
 ストーリーの運び方が非常に稚拙で、読んでいても何が起こったのかよくわからない。例を挙げると、マチュリンとディロンの間にはなにか過去のつながりがあって、何かマイナスな関係だったはずなのに、結局それがどういうことだったのか説明されないし、ディロンがはじめの頃ジャックに反感を抱いていたのがいつの間にかなくなっている。そういう人間模様の描写は全くダメ。思うにこの作家は、帆船とその時代を描きたいと言う思いが優先で、その時代の人間などには興味がないのではないだろうか。

 と言うわけで、大変読みづらい小説を上下二巻。早読みの私でも相当時間がかかった。この映画が好きだった人も、残念ながら苦心して読むほどの小説ではないと思う。帆船大好きな人にしかお勧めできない。
 後この最低な邦題は何とかならなかったのだろうか。
.22 2006 英文学 comment0 trackback0

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