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ローン・レンジャー


The Lone Ranger 2013年 米
監督:ゴア・ヴァービンスキー
出演:アーミー・ハマー、ジョニー・デップ

 往年の西部劇のヒット作、『ローン・レンジャー』のリメイク版の映画作品。
 ちなみにオリジナルの『ローン・レンジャー』は1933年から放送されたラジオドラマで、その後TVシリーズになりかなり長い間アメリカのお茶の間で楽しまれ、親しまれた作品なのだそうだ。

 いやもうとにかくマンガ。製作者がジョン・ブラッカイマー、ディズニーなので想像はつくが、「パイレーツ・オブ・カビリアン」同様ありえないようなアクションシーンが何の毒気も感じられないきれいな映像で続く。コメディ色が強いので、ただただ笑いながら楽しんでみるのが正解な映画なのだろう。その割にはちょいと長いが。

 しかしよくよく考えてみると、ディズニーって言えばアメリカ右翼、いやもっと言えば白人至上主義だと思う。今回の『ローン・レンジャー』の主人公の相方のネイティブアメリカン、トントはディズニーが取り上げたネイティブアメリカンのヒロインであるポカホンタスと並んで「白人に媚びを売る者」としてネイティブアメリカンの社会では蔑視されているのだそうだ。ディズニーは彼らの物語を取り上げることで、白人以外の人々にも気を配っていますよ、というポーズを付けることには成功している。でもこれは白人の巨悪に立ち向かう白人のアウトローの話なのである。やっぱり悪を倒すのは(ネイティブや他の人種の皆さんの力を借りたりはするけど)白人なんです、みたいな部分がなんだか下の方のレイヤーに隠れている気がするのは私だけだろうか。

 トント自身が実は精霊かなにかなのではないかという考え方もできる。銀を見つけたあの白人たちが少年とはいえトントを活かしておくはずがないと思うのだが。そういえば劇中でトントは一度も怪我すら負わなかったし、監獄をどうやって抜け出してきたのか説明されなかったなあ。

 この映画の冒頭で少年が置いたトントに話を聞くのが1933年。ラジオドラマの放送開始の年だ。この少年は、そしてアメリカ全国でラジオから流れるローン・レンジャーとトントの冒険に胸を躍らせた少年たちは10年後に第二次世界大戦に駆りだされたことになる。彼らもまたアメリカの正義を信じて戦ったのだろう。
 この映画では鉄道会社の重役、騎兵隊、犯罪者がグルだった事に気づいたジョンが「正義などない」ことに気づいて「奴らが『法』なら自分は無法者になる」と言う。そう、『正義』は主義の数だけある事を21世紀の映画製作者たちは知っているのだ。そう、現代においては単純な『正義の物語』などありえない。ラストで荒野の向こうに姿を消す老トントの姿に、正義のない世界を彷徨うアメリカの苦悩が浮かび上がった、と言ったら大げさだろうか。
.18 2015 映画(ハリウッド) comment0 trackback(-)

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