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グランド・ブダペスト・ホテル


The Grand Budapest Hotel 2014年 独・英
監督:ウェス・アンダーソン
出演:レイフ・ファインズ、 トニー・レヴォロリ

 この映画については全く知らなかったのだけど、WOWOWで予告を見て面白そうと思って録画して観た。2015年のアカデミー賞で美術賞など4部門を受賞した作品。

 第二次大戦が間近に迫ったヨーロッパ。東欧の小国ズブロフカ共和国にある老舗ホテル「グランド・ブダペスト」のコンシェルジュ、グスタヴ・Hは顧客であるマダム・Dの死に際して、彼女が遺言状で名画「林檎を持つ少年」をグスタフに譲ろうとしていたことを知るが、これが元でマダム・Dの殺害の嫌疑をかけられることになる。グスタフは部下のベルボーイ、ゼロの力を借りてこのピンチに立ち向かうが…

 とにかく映像がカラフルで、当然狙っているのだろうけどキッチュな感覚が独特な作品。全体には甘くて楽しいコメディ映画の体裁を取りながら、そこかしこに毒を練り込んでなんとも言えない魅力のある作品になっている。
 ストーリー自体は最初から最後まで相当荒唐無稽で、冷静に考えれば「そんな事ありえない」ということも多いのだが、コメディだからいいか、と割り引いて考えてしまうのも製作者の思う壺だ。
 1930年代のメインストーリーでは狂言回しの役どころのベルボーイ、ゼロが1980年代になって老いた後、作家に昔を思い出して語るという体裁で、その作家が書いたこの物語の本を現代の女性が読んでいるという三重構造。
 そこにお馴染みの、エイドリアン・ブロディー、ウィレム・デフォー、ジェフ・ゴールドプラムといった一癖ある個性派俳優たちが一癖ある個性的な役で登場して来るのも見どころ。
 コメディという体裁の作品にしてはバカ笑いするような作品ではなく、というか正直あまり笑えるところはない作品だ。失われたものへの愛惜を語る最後の方などしんみりしてしまう。

 エンドロールに「シュテファン・ツヴァイクの著作からインスパイアを受けた」と出るが、ツヴァイクの著作を直接映像化したものではない。ツヴァイク(ツワイク)はドイツの作家で、歴史小説の評価が高く、「マリー・アントワネット」、「ジョゼフ・フーシェ」あたりは岩波文庫から出ているようだが、私は読んだことがない。この映画に繋がるのは上記のような歴史小説作品ではなく、彼の同時代を描いた短編小説などだろう。みすず書房からはツヴァイクの著作全集なども出ているようである。

 あと年代に応じてスタンダードサイズ、シネスコサイズ、ビスタサイズとアスペクト比が変わるという凝った演出も施されているが、これは実は言われてみないと気がつかない。昔『ヤマトよ永遠に』というアニメ映画で似たようなことをやっていたのを劇場で観たが、その時も気づかなかった。画角の変化って実は意外と効果がないのかも。
.05 2015 映画(欧州・アジア) comment0 trackback(-)

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