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ラスト、コーション


 色、戒 2007年
監督:アン・リー
出演:タン・ウェイ、トニー・レオン

 かなり過激な性描写で話題になった2007年の映画。原作はアイリーン・チャン(張愛玲)の短編小説。

 日本占領下の香港。大学生の佳芝(チアチー)は演劇グループで愛国劇を上演して活動していたが、やがてグループは実戦をともなう抗日活動へ移行していく。抗日組織の弾圧を任務とする特務機関の大物易(イー)を標的に定めたグループはチアチーを有閑マダム麦(マイ)夫人としてイーのもとに送り込むが失敗。三年後、上海に住んでいたチアチーは、もう一度マイ夫人になってイーに近づくことになるが…

 原作を読んでみるとわかるが、この映画はかなり原作に忠実だ。なのに30分もかからずに読めるこの原作を2時間40分の映画にしてしまうというのはすごい。非常に悠然としたテンポで物語がとうとうと語られる、きわめて映画らしい映画だ。
 この映画の内容で原作に書いてないことはほとんどないのだが、とても印象的なシーンである、日本料理店でヒロインのチアチーが歌うシーンは映画オリジナルである。このシーンはイーとチアチーの心のつながりをはっきりと示すシーンで、かなり効果的である。最後のチアチーの「裏切り」もこのシーンがあるから納得できるといえるだろう。
 話題になった過激な性描写も同じ理由でかなり必然性が高い。とは言え相当過激であることもまた事実。なぜかR15だが、これは成人指定でも良かったのでは、というレベル。
 それにしてもチアチーの「仲間たち」の無力なこと。彼らの抗日運動は日本の60年代の学生運動の延長のような気分で、そんな甘甘な気分で戦争なんてできるはずもない。チアチーと仲間たちは悲惨な結末を迎えるのだが、最後(処刑された事)をはっきり描写しなかったのは、原作であっさり「処刑してしまった」と書かれていたことを鑑みてもやや弱い気がした。

 日本占領下の上海の町の様子とかかなりリアルに描かれていて、その雑然とした中でのヒロイン、チアチーを演じたタン・ウェイの目力が光っていた。野暮ったい女学生から妖艶なベッドシーンまでその演技の振幅の広さには脱帽だ。これがデヴュー作だとはちょっと信じられない。トニー・レオンの、くたびれてはいるがひと癖もふた癖もあるイーも見事。

 タイトルの「ラスト、コーション」は、「Lust Caution」。「Last」ではなく肉欲の意味の「Lust」である。誤解している人が多いのではないだろうか。ただ「ラスト、コーション」と聞いて「肉欲」と「警戒」の意味と思う人はまずいないと思う。ここはちゃんとした邦題をつけて欲しかったと思う。
.30 2014 映画(欧州・アジア) comment0 trackback(-)

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