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フィル・ボール バルサとレアル~スペイン・サッカー物語


 日本時間の昨夜遅く、今季のリーガ・エスパニョーラ最終節、FCバルセロナ対アトレティコ・マドリードの試合があった。首位アトレティコと2位バルサは勝ち点差3。ホームのバルサが勝てば逆転優勝というこの試合、バルサが先制するもアトレティコが追いつき、その後バルサが攻め込んだがアトレティコが逃げ切って優勝を決めた。
 この試合単体も非常に面白い試合だったし、シーズンを通じてバルサとレアルの牙城を崩したアトレティコの健闘は素晴らしかった。しかし、リーガ・エスパニョーラでバルセロナとレアル・マドリード以外のチームが優勝するのはなんと10年ぶり。このリザルトがどれだけバルサとレアルの2強が際立っているかを示している。

 で、この本なのだが、まず邦題タイトル「バルサとレアル」がデタラメ。一般受けを狙って適当なタイトルをつけたことが見え見え。これはこのタイトルから想像されるようなバルサとレアルの、100年に渡っての、ライバル関係が憎しみにまで達する歴史だけを描いた作品ではない(書いてないわけではない)。英国人ジャーナリストが、英国とは全く違うスペインでのフットボールのあり方に興味を持ち、スペイン各所のクラブチームを訪れてその歴史と人々の心に根付く「モルボ」を描き出した作品なのである。

 さて、では「モルボ」とは?GOOGLE翻訳に入力するとスペイン語で「病気」と翻訳されるが、それでは適当ではない。ここではクラブへの愛、それが高じてのライバルチームへの憎しみを含むサポーターならではの独特の病的な感情のことである。
 もちろんモルボに近い感情は日本にもある。横浜Fマリノスと横浜FC、サガン鳥栖とアビスパ福岡あたりが代表格か。これらのクラブのサポーターはお互いのクラブについて冷静に語ることができない。しかし、バルサとレアル、セビージャとベティスの間のモルボを思うとJリーグのサポーターのライバル心などはもはや比較にならない。彼らのライバル心はもはやスペインという国を語る上で避けることができない歴史の一部なのだ。

 で、著者はバスクへ、セビーリャへ、ウエルバへ突撃取材、それぞれの土地のそれぞれのクラブのありようを描きだしていく。たとえば、セビージャとベティスの対立について「アンダルシアの、ブルジョワジーとプロレタリアの階層間対立の引き写し」だとよく言われるが、実際に両サポに話を聞いてみると「そんなの昔話」と笑われたり。そりゃそうだ。歴史的な対立なんて若い人には関係ない。

 というわけで、リーガ好きなサッカーファンなら是非ご一読を。スペインの様々なクラブの歴史とフィロソフィーを知るには好適の一冊。ただ書かれたのが2000年代の初めとやや古いので、そこだけは注意。たとえば長年低迷していると書かれている「スペインサッカーの祖」レクレアティーボ・ウエルバは2006-07シーズンから3シーズンをプリメーラで戦っている。
.19 2014 その他の本・非文学 comment0 trackback(-)

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