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アントニオ・タブッキ 夢のなかの夢


 イタリアの作家タブッキが、娘にもらったノートに書いたというこの作品は、伝説の人物であるダイダロスをはじめとして、ミケランジェロやランボー、ロートレックやフロイトまで様々な歴史上の人物が見たかもしれない夢の記録である。

 当ブログと以前から交流のある、ntmymさんのブログ「半透明記録」には「夢の記録」というカテゴリがある。そこには管理人であるntmymさんという女性が眠っている時に見た夢が書き留められていて、すでに30個を超えるエントリがある。
 はっきり言って、そんなことをしているブロガーは、多分他には一人もいないだろう。
そんなntmymさんなのだが、相当な読書家であるにもかかわらずタブッキを全然読んでいらっしゃらない。いや、イタリア文学には興味をお持ちでないのだろうか、彼女のブログ全部見てもカルヴィーノさえ読まれた形跡がない。
いまざっと調べたところイタリア文学では一冊だけブッツアーティのエントリがあるだけだ。
 「夢のなかの夢」という作品は、夢の記録の第一人者であるntmymさんにこそぜひ読んで欲しい一冊なのだが、彼女これまでに私が勧めた本を読んでくれたためしがないうえ、今は子育てでほかのことをする暇もなさそうなので勧めない。

 それはさておき、「夢を記録する」、こんな無益なことがあるだろうか。フロイトならそこから性的な抑圧を見つけ出してナントカとか言うのかもしれないが、それ以外になんの意味もない。いやフロイトの夢判断だってどこまで正しいのかわかったものではない。だから有名作家でも、もちろん小説やエッセイのネタにするようなことはあるかもしれないが、そうでもなければ自分の夢を記録しているようなことはそうそうはない。
 そこでタブッキのこの作品。これは歴史上の人物たちが見たかもしれない夢の記録だ。もちろんそれはフィクションで、要するにタブッキによるでっちあげだ。そこにはタブッキがそれらの人物をどういうふうに見ているかについて書かれているといってもいいだろう。ここで書かれた「彼ら」の「夢」は「彼ら」の「人生」の縮図であり、デフォルメであり、そして「彼ら」に対するタブッキの「評論」でもある。
 そんな堅苦しい解釈ができるこの作品は、それなのに恐ろしく軽いノリで非常に読みやすい。この作家の他の作品でもそうなのだが、そのアンバランスさがこの作品の妙味で、魅力であると言えるだろう。

 「夢のなかの夢」というタイトルはどういうことだろうか? これはシェイクスピアだったか李白だったかの言うように『人生も一幕の夢』であるということだろうか。
.25 2013 イタリア文学 comment0 trackback(-)

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