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言の葉の庭


 新海誠の最新作は上映時間46分の短編映画。
 前作「星を追う子ども」がジブリ臭くて散々だったうえ、その後観た「雲の向こう、約束の場所」が悲しいほど悲惨な作品だったので正直観るのやめようかとも思ったのだけど、やっぱり観てしまった。

 高校一年のタカオは雨の朝公園で学校をサボっているとそこで朝からお酒を飲んでいる女性・ユキノと出会う。雨の朝のたびにそこで会うようになった二人はお互いの名前も知らぬ間に徐々に心を通わせる。

 これはとてつもなく美しい映像が展開するアニメだ。ストーリーも普通のお話で、上に挙げた2作のような半端なファンタジーや怪しいSF的なストーリーではないのでツッコミどころは圧倒的に少なく、安心して見れる。
 新宿御苑をモデルにした公園の美しい映像の濃密なことは空前絶後。この監督の傑作「秒速5センチメートル」をも越えていると思う。その映像の濃密さゆえに、46分の上映時間は決して短くはない。

 この作品、欠点は多い。シナリオは相変わらず素人臭さがただよう拙いもので、主人公たちのセリフは製作者が考える物語の進む方向へ誘導しているかのようにありきたりで予定調和的。
 シナリオ面でもう一つ気になったのは、この作品は基本タカオ視点で物語が進んでいくのだが、2箇所だけユキノの方に視点が移ること。ひとつはユキノが自宅から元恋人らしき男性に電話するシーンで、これはユキノの事情を観客に教えるためだけのシーン。もうひとつはタカオが出て行ってからユキノがタカオを追いかけて、階段の踊り場で追いつくまでのシーン。これって必要だったろうか。最初から最後までタカオ視点でもよかったのでは?
 音楽がピアノの独奏だけなのはいいのだが、音楽が流れているシーンが多すぎる上に音量が大きすぎてセリフとのバランスがイマイチ。ヒロインの声を演じた花澤香菜さんとヒロインのキャラデザがミスマッチだし、そもそもキャラに魅力が不足している。
 終演後にテロップで「このアニメに出てくる公園のモデルになった新宿御苑では飲酒は禁止されています」とか出すくらいなら、どこかで一言主人公に「この公園飲酒禁止ですよ」と言わせればよかったのでは?
 でもそういう欠点はあるにしても、そういうことは抜きにしてこれはただただ美しい映像に見とれていてもいいような作品なのかもしれない。ストーリー的にはアニメである必然性はゼロなのだが、アニメでなければ表現できない美しさが、この作品にはあると思う。

 逆に言えば折角の美しい映像が、こんなありきたりなストーリーに押し込められしまって非常にもったいない、とも言える(それでもこの監督が大好きだというジブリの「耳を澄ませば」よりはずっといいとは思うのだが)。
 この監督には、自作のストーリーにこだわらず、ぜひ小説やマンガを原作にした作品を作って欲しいと思うのだ。キャラデザも外部の人に投げたほうがいいのでは、と思う。
 それでもこれはこの監督のベストワンだ。前述を繰り返すが、ある意味では「秒速5センチメートル」を越えたと思う。美しいアニメを見たい人はぜひ。
(10月27日一部加筆しました)
.24 2013 アニメ comment0 trackback(-)

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