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横溝正史 犬神家の一族


 先日山口県周南市の小さな集落で起こった連続殺人・放火事件。加害者の家に張り出してあった「つけびして 煙喜ぶ 田舎者」の文言がいかにも横溝作品、特に「八つ墓村」を思わせる不気味さだった。捕まってみると長年村人たちにイジメられた恨みからの犯行だということで、そのへんも横溝っぽい事件だった。
 で、つい不謹慎にも横溝作品でも読もうと思い立って本棚を漁ったらいくつか見つかったんだけど、やっぱり横溝ったらこれでしょうということで、相当久しぶりに読んでみた。

 この作品って言えば、市川崑監督、石坂浩二主演の映画が有名。あれは日本のミステリ映画の中でも一、二を争う傑作だと思うのだが、この原作を読むと、あの映画って微妙に変更されている部分があったことに気づく。
 例えば映画で、岸田今日子が演じて強烈な印象を残す、松子の琴の師匠。これが原作では○○の○、○○であるということになっている(ネタバレを避けるため伏字になっていることをお詫びいたします)。これは大きな違いなのだが、正直言って映画のほう(赤の他人)がいい。ここまで来ていまさら○○が登場する必然性が見当たらないからである。これ以外にも殺害された死体での「斧(よき)」の表現など映画版のほうがこなれているなと思える部分がけっこうあって、あの映画ってほんとうによくできてたんだなあと感心してしまった。

 そんなこんなで、あの映画観てたら正直読む必要さえないような気もしないでもないのだが、原作自体もかなりこなれた文体ですらすら読める見事なミステリ小説だ。映画を見てない人こそこの作品の魅力を十分堪能できるのかもしれない。

 ミステリの仕掛けとしては、殺人を犯す犯人と、その後始末を「斧・琴・菊」の呪いに結びつけてしまう、犯人も知らない事後共犯がいて話がややこしくなるという、発表当時はかなり斬新だっただろうというもの。
 それにしても犯人の肝の座った態度がすごい。犯罪者の鑑だ。
 周南市の犯人も、5人も殺せば極刑は免れないのだから、逆に肝を据えて逃げ隠れせずに復讐を果たせばよかったのに、などととんでもないことをちらりと思ってしまった。
.06 2013 ミステリ comment0 trackback(-)

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