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アレクサンドル・プーシキン オネーギン


 チャイコフスキーのオペラでも有名な、ロシア近代文学の祖、プーシキンの代表作。

 まあ要するに小金持ちで生活の心配のないボンボンのエフゲニー・オネーギンの自堕落な生活ぶりを、田舎娘タチアーナとのからみを中心に描いたという物語。
 その物語の語り手は紛れもなくプーシキン自身で、第一章ではエフゲニーのえせインテリぶりを、ロシアではこの程度でもインテリで通るのだと当てこすってみたりとちょっとメタフィクションぽいところがあるのが面白い。
 「椿姫」などとは違い、物語はオペラとほとんど同じ内容。重要エピソードがオペラでカットされていたり、原作にないシーンが追加されていることもない。なのでストーリーを追うだけならオペラに親しんでいれば、正直読まなくてもいいかも知れない。

 なんとなく全体に陰鬱な印象のある作品で、色彩的なイメージに乏しい気がする。なのでチャイコフスキーのオペラが、この作品からあんな素晴らしい音楽を引き出した事のほうが驚きだ。しかしこれは原文はすべて韻文で書かれた「韻文小説」で、ロシア語で読むと全く印象が違うのかもしれない。
 オペラの、タチアーナが歌う有名な「手紙の場」は20分近い長大なアリアだが、この部分の歌詞は実はほぼプーシキンの書いた原文のままなのだそうだ。
 この翻訳は「散文による翻訳」とはっきり断ってあり、もちろん韻文の良さをそのまま生かした翻訳など不可能なので、ロシア語で読んだ場合の本来のこの作品の良さがどこまで伝わっているのだろうか。オペラはその点耳から入るので、プーシキンが書いた文章の「音」としての魅力も感じられるのだろうか。
 翻訳の限界を感じる一冊だった。 
.25 2013 東欧・ロシア文学 comment0 trackback(-)

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