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フリオ・コルタサル 遊戯の終わり

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 コルタサルの作品は以前「悪魔の涎/追い求める男」という短編集を読んだ事があるが、それは彼の全作品の中から編纂したいわば「傑作集」であったのに対して、今回はオリジナルのままの短編集の形で出た。この「遊戯の終わり」は1956年発表、この作家の比較的初期の作品を集めたものである。

 この作家の作品は南米独特のマジックリアリズムと言うよりはむしろシュールレアリズム的な要素が強く、この作品集でも冒頭に置かれた「続いている公園」をはじめ強烈なシュールレアリズムの作品が多数あり、それと並べて比較的普通の(リアリズムの)作品が置かれている。
 少年少女を主人公にした「殺虫剤」や「遊戯の終わり」、ボクサーが思い出を語る「牡牛」、クライム・サスペンス「動機」など単体で見れば強烈なリアリズムの作品なのだが、この作品集では他のシュールな物語と並べられることで、そちらの幻想的な雰囲気に引きずられて読者が受ける印象はずいぶん違ってくるのではないだろうか。時間があったらそれらの作品を単体で読みなおしてみるのも面白そう。
 シュールな方では「山椒魚」という作品が強烈。山椒魚に魅入られた少年の独白はやがて狂気をはらんで常識から大きく逸脱する。視点がひっくり返るところなどはすごいの一言。この感覚が幻想小説的で、私は決して嫌いではないが、はっきり好き嫌いが分かれそう。

 ただ、この作品集の面白みはレヴューではなかなか表現できない。シュールな作品や幻想的な作品に興味がある方はぜひご一読を。翻訳も非常にこなれていて読みやすい。
.03 2012 中・南米文学 comment0 trackback(-)

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