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ジャンニ・ロダーリ 羊飼いの指輪


 以前読んだ「猫とともに去りぬ」が面白かったイタリアの作家ロダーリの作品集。短い、民話風の作品が20作並んでいるが、この作品集は他とちょっと違うところがある。

 それはそれぞれの作品に3通りの結末が用意されているということだ。
たとえば、冒頭の「魔法の小太鼓」では戦地から帰還する途中の鼓手が、一人の老婆に親切にしたお礼に、太鼓に魔法をかけてもらう。その魔法とは、鼓手が太鼓を鳴らすと、その音を聞いた者は踊り出さずにはいられないというものだった。その後盗賊に襲われた鼓手は太鼓を叩いて盗賊を踊らせ撃退するのだが・・・結末1は鼓手自身が魔法を使って盗賊になってしまう、というもの。結末2は魔法を使って世直しをして回る、というもの。結末3はそんな魔法の効果がなぜ起こるのか疑問に思った鼓手が太鼓の皮に穴を開けて覗いてみると魔力が消えてしまった、というもの。
 読者はその結末から自分の好みのものを選んでいい。あるいはどれも気に入らないのなら、自分で好きな結末を作ってもいい、と作者は提案しているのだ。

 これは面白い。今風に言えばインタラクティブだ。原著の発表は1971年だが、当時は結構斬新だっただろう。その後私の若いころにはゲームブックなるものが流行ったことがあった。これはいくつかの選択肢でどれを選択するかによって物語が別の方向に進むというものだったが、これはそれの萌芽のような作品だといえるのかもしれない。ただここではゲーム性は重要ではなく、逆にシンプルに三者択一なところがこの作品の良い点であり、どの結末が自分にぴったり来るかを選んでいくことで、自分が意外とペシミストだったり常識的だったりまるで精神分析でもしているかのように見えてきそうな気がするところがまた面白い。
 なかにはかなりいい加減な「結末」もあるので、自分でオリジナルの結末を考えるのも楽しそうだ。
 ただ巻末に作者本人がどの結末が好きかを書いているのは不要だった。まるでこれが「正解」であるかのように感じてしまうからだ。

 という訳で、この記事も3つの結末を用意して終わろうと思う。
【結末1】肩の凝らない楽しい一冊として、広くお勧めする。みなさんもぜひ買って手元に置く事を推奨する。
【結末2】楽しい本だが、別に読み返すほどのものでもないので古本屋さんに売ろうと思う。
【結末3】なかなかおもしろかったので、こういう変わった本が好きなMINMINに読ませてみようと思う。
.27 2012 イタリア文学 comment0 trackback(-)

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