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『男はつらいよ』2本続けて観る

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男はつらいよ 柴又慕情 1972年  男はつらいよ 寅次郎恋やつれ 1974年

監督:山田洋次
出演:渥美清 倍賞千恵子 吉永小百合

 年末からWOWOWで『男はつらいよ』シリーズ全作品放送というのをやっていたのはいいんだけど、しかし元々が「偉大なるマンネリ」な作品でもあり、日に3本も放送されたらとても全部観るわけにはいかない。そこで吉永小百合出演の2作をチョイス、録画して観てみた。
 このシリーズについて特段にストーリーを述べる必要はないと思うが、この『柴又慕情』でもご多分に漏れず、寅さんはいつものように恋をして、いつものように失恋して終わる。ところが2年後の『恋やつれ』で、寅さんは思わぬ形で吉永小百合演じる歌子と再会することになる。ちなみにマドンナ役の女優さんが再登場するのはシリーズ初だそうだ。

 『柴又慕情』は正直言って全く定石通りの「寅さん」映画で、全くケチのつけようがないほど型に嵌っている。悪く言えばマンネリなのだが、ヒロイン吉永小百合の存在そのものがこの映画の華で、この国民的女優の登場にとらやの面々もいささか興奮気味といった感さえある。ラストの方の、彼氏についていく事を決意して喜ぶ歌子と、その傍らで失恋の痛手に顔を伏せる寅さんの微妙なコントラストのシーンが見事。
 一方『恋やつれ』では夫に先立たれて戻ってきた歌子と、頑固な父親との和解がテーマになるが、これは寅さんは結局空回りしただけで、もはや失恋したとさえ言えないような。なんでもっと積極的に行かないかな。って積極的な寅さんなんて映画にならないけどさ。
 『柴又慕情』では若い女性らしく肉付きの良かった吉永小百合が、『恋やつれ』ではすっかり痩せていて、歌子が経験した悲惨な結婚生活を暗示しているかのようでリアル。

 また今度見ていて思ったのは、前田吟演じるヒロシ(さくらの夫)が、見事にこの時代らしい『プロレタリアのインテリ』を体現しているということ。登場人物の中でもっとも知的と言える彼の家の本棚にはかなりの量の書物が置いてあるし、言葉のはしばしを見てもどことなく左翼的な考え方を持っていることが見て取れると思う。そのへんも時代の空気だろうか。

 ロケは『柴又慕情』が金沢、福井。『恋やつれ』は津和野、温泉津。どちらも昭和40年代の美しい日本の風景が堪能でき、ノスタルジーを覚える。近所に住んでいる、また住んでいたという人ならなおさらだろう。昭和4~50年代というのは実は、日本が日本らしい美しさを保っていた最後の時代なんじゃないかと思う。その後の時代でイ○ンやヤ○ダ電機といった大型店舗やコンビニエンスストアが日本の景観をぶち壊しにしたからだ。そんな時代の美しい風景が沢山収められたという、その一点だけでもこの「寅さん」シリーズの価値は永久不滅だと思う。
.06 2012 映画(日本) comment2 trackback(-)

comment

おめでとうございます。ちょっと遅いですが(笑)
寅さんは子供の頃は馬鹿にしていたのですが中3の時に見たら、えらく面白くて馬鹿にしてた自分を反省しました。

昭和40年代から50年代の景色が最後の日本の美しく素朴な景色だったという見解に懐かしさと共に子供時代に実際に味わった風景やその頃好きだったNHKの「少年ドラマシリーズ」中の情景が思い出されました。

当時は外国(西洋)映画やドラマに憧れていて、その景色は好きなんだけどそうでも無いような微妙さでしたが。

ただ、時代劇の森や竹林に神聖な魅力を子供ながらに感じて好きだったので、日本的美もわかっていたのでしょうね。
2012.01.07 23:01 | URL | mimosa #pSJ6Fihk [edit]
mimosaさん、あけましておめでとうございます。

>寅さんは子供の頃は馬鹿にしていた
私もそうでしたよ。こういうのの良さがわかるのはやっぱり歳をとってからなんでしょうね。

本当に4~50年代の美しい日本が見事にパッケージされていて、これらの映画を見ているとあまりの懐かしさに悲しくなります。
残念ながら寅さんは長崎県にはあまり縁がなく、わりと最後のほうで雲仙を訪れたくらいです。
佐世保とは言わないでも有田とか私の馴染みのある町を歩く寅さんを見たかったと今でも思います。
2012.01.07 23:20 | URL | piaa #- [edit]

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