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ラリイ・ニーヴン リングワールド


 いわゆる『ハードSF』の傑作とされる作品だ。これも20年ぶりくらいに再読。

 そもそも『ハードSF』とはなんぞや。wikipediaによると『サイエンス・フィクションのうち、科学性の極めて強い、換言すれば科学的知見および科学的論理をテーマの主眼に置いたSF作品を指す。』と定義されいる。要するに物語の前提となる中心になにか科学的なバックボーンを持つアイディアが据えられていて、そこを軸に物語が展開するような作品を指すということだ。
 この定義に見事にはまるのがこの作品。物語の中心に「リングワールド」という、ギミックと呼ぶにはあまりにも巨大なギミックを用意して、これを探査する物語が展開する。

 「リングワールド」とはダイソン球の簡易版で、このブログでも以前の記事で解説しているが、実際に建設されるとしたらダイソン球よりもリングワールドのほうだろう。これは実際に宇宙に存在してもまったく不思議ではないと思う。
 そういう素晴らしいアイディアを下敷きにして、壮大な物語が展開する…と思いきや、この物語、たいして壮大ではないのだ。
 主人公ルイス・ウーは恋人のティーラ・ブラウン、クジン人の「獣への話し手」とともにパペッティア人ネサスに誘われてリングワールドを訪ねるのだが、宇宙船は防衛装置に撃墜されリングワールドに不時着してしまう。そこからなんとか脱出するために文明を探して旅をすることになるのだが、その旅というのが超音速の「フライサイクル」でひとっ飛び、なので移動距離は長いものの、なんともお手軽な旅になってしまった印象が強い。出会う原住民とのやりとりやいざこざ、自然(?)の脅威などもなんとも簡単なものになってしまっていてその辺が壮大さを感じさせない大きな要因になってしまっていると思う。

 その旅の様子に、幸運の遺伝子を持つティーラをめぐる物語が重なって、物語自体はかなり面白いのだが、この5倍くらいの分量があってもよかったのでは。せっかく「リングワールド」という規模の大きな世界が舞台なのだから、小説自体ももっと壮大なものでもよかったと思う。この作品でルイスたちは、リングワールドのほんの一部を踏破しただけだがそれでも少なくとも地球4~5個分の距離を移動しているはずだ。それだけの土地があれば各地に非常に多様な文化が育っているのが当然で、もしそれをいちいち描写しようとすれば作者は途方もない想像力を要求される事になるのだろうが、やはりこれだけの規模の世界を登場させた以上は、そこまでやって欲しかったかな、というのが正直なところだ。

 とはいえ面白いことは間違いない。ぜひこれを読んで、リングワールドという巨大な世界に思いを馳せてみるのも一興かと思う。こんな世界が宇宙のどこかにあるのではないかと思うとなんだかとてもワクワクする。
.02 2011 SF comment0 trackback(-)

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