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巴里のアメリカ人


An American in Paris 1951年 米
出演:ジーン・ケリー、レスリー・キャロン
監督:ヴィンセント・ミネリ

6月に放送されていたのを録画したままだったのを思い出して観た。

 パリに住む売れないアメリカ人画家ジェリーは貧乏だが明るく毎日を過ごしていた。そんなある日、作品が資産家で美術愛好家の女性マイロに気に入られ、パトロンになりたいという申し入れを受ける。ジェリーはマイロと出かけた酒場で出会った若い女性リズに恋をする。だがリズは、ジェリーの友人アンリの婚約者だった・・・

 正直言ってストーリーは上に書いたようにかなり陳腐なものだが、その陳腐なストーリーを補って余りある歌とダンスと映像美が素晴らしい。ここで使われている音楽はすべてガーシュウィンによるもので、「アイ・ガット・リズム」「ス・ワンダフル」「わが恋はここに」などガーシュウィンのヒット曲が満載。主人公の友人のピアニストがコンサートを開く夢を見るシーンではガーシュウィンのピアノ協奏曲を演奏している。
 ラスト近くの、18分にも及ぶ有名なバレエシーンは圧巻のひと言。これは映画のタイトルと同じタイトルを持つ交響詩「パリのアメリカ人」をモチーフにした(決してそのまま使っているわけではない)音楽の上で、主人公の心象風景を綴ったバレエシーンが延々と続く、映画としてはかなり実験的な手法のシーンである。ここでは背景がアンリ・ルソー風になったり、ロートレック風になったりと非常に凝っていて楽しい。ただしあまりにも長いのでついていけない観客も多いかもしれない。

 以前にも何度か観たことのある映画だったのだが、今回はハイヴィジョンということで、目の覚めるような高画質・高解像度で60年前の映画が鮮烈に甦った。冒頭の主人公の狭いアパルトマンの描写から、その高画質に驚く。しかし本当に驚くべきなのは当然ながらセットであったであろうその部屋のリアルさなのだ。小道具や壁紙の汚れ具合などでさりげなく、しかし見事に生活感を醸し出している。しかもこの部屋、この冒頭のシーンにしか出てこない。この冒頭のアパルトマンから、ラストの大晦日の乱痴気騒ぎまで、そのセットの作りこみの素晴らしさはこの時代の作品ならではだ。今ならすぐにCGとかで誤魔化してしまうが、この時代はすべてが実際に形になって、人が演じているわけだ。

 そもそもこの映画はその全てがアメリカのスタジオのセットで撮影されている。それでいて違和感は極小。解像度が高いおかげで川辺のシーンの背景が書割なのがはっきりわかってしまうが、それもさして気にならない。スタジオの中に夢のパリを再現してみせるという美術スタッフの情熱が伝わる映像だ。60年前の、そういう空気感まで伝えてしまうのだからハイヴィジョンというのは本当にすごい。
 それにしても、最近の映画ではそれほどでもないのに、古い映画ほどハイヴィジョンで見たとき「すげー」と思うのはなぜだろう。それだけ昔の映画は凄かったってことなのかな。
.14 2011 映画(ハリウッド) comment0 trackback(-)

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