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ミヒャエル・エンデ 鏡のなかの鏡


 エンデはずいぶん昔に「モモ」を読んで、児童文学のわりに恐ろしく冷やっこい作品だなあと思ったのを覚えている。その冷やっこさがどうにも肌に合わなくて他の作品に手を出す気になれなかったのだが、今回なんとなく古本屋でみかけてこれを手に取ってみたのだ。

 30個の短い作品が並ぶこの作品は、ひと言でいえばシュールレアリズム文学のエチュード(練習曲)のようなものだ。
 それぞれの30の作品は、一つ前の作品と微妙に響きあいながら違う形の物語を紡ぎだしていく。「ゴルトベルグ変奏曲」を思わせる構成で、最後にはじめの作品に戻る「チクルス」の構成になっている。この作品はまた冒頭に戻って果てしなく続くのだ。
 それぞれの作品は、寝た時に見る「夢」をそのまま記録したかのようなもので、それも、ぞっとするような不条理な世界が展開する「悪夢」そのもので、「モモ」の冷やっこさなど足元にも及ばないほどの冷たさだ。これを読んでいるとジョルジョ・デ・キリコの絵を見ているときと同じような不安感を感じる。

 好きな人ははまるかもしれないが、私はこの世界にはついていけなかった。寓話が寓話としてむきだしで置かれているのを読むのはちょっとつらい。そしてこれは『読んでいて全く楽しくない本』であることは間違いない。やっぱりエンデは肌に合わない。
.31 2011 ドイツ文学 comment2 trackback(-)

comment

こんばんわ
「鏡の中の鏡」は積読中なんですが、以前「はてしない物語」を読んだ時には、ちょっとお話が観念的過ぎて子供向けとは到底思えなかったのを憶えています。
偶然、いま「オリーブの森で語り合う」というエンデの対話集みたいなのを読んでいるんですが、語られている経済の鈍化やらエネルギー問題などが今の日本の状況とまさにシンクロしてなかなかに興味深く考えさせられています。それと、文中から察するに、エンデはレムの良い読み手かもしれません。
2011.11.01 23:30 | URL | ぴのきお #- [edit]
ぴのきおさん、こんばんわ。

エンデって児童文学の作者とされていますが、「モモ」にしても、とても子供向けとは思えなかった印象があります。児童文学の体裁をとった大人のための寓話でしょう。あれは。
「鏡のなかの鏡」は、これはもろに大人向けの残酷童話集みたいなもので、私の趣味ではなかったです。
ああでも、もしレムが童話を書いたら、これに近い印象のものを書いたかもしれませんね。
2011.11.03 01:04 | URL | piaa #- [edit]

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