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あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。


 AMAZONのトップページで「おすすめ商品」のところにこの作品のタイトルがあって、なによこの長いタイトル、と思ってクリックしたら今年の春からノイタミナ枠で放送されたアニメのDVDだった。この長いタイトルに惹かれてなんとなく観はじめた。

 高校受験に失敗しすべり止めの学校に入学した仁太(じんたん)だったが、一週間でギブアップ。引きこもりに近い状態を続けたままもうすぐ夏休みが終わろうかというある日、彼の前に小学生の時に亡くなった芽衣子(めんま)が現れる。天真爛漫なまま、でも15歳に成長しためんまにとまどうじんたんだったが、めんまがなにか望みをかなえるために現れたと知るが、小学校の時の友人達はめんまが現れた事などにわかには信じられず、半信半疑ながらめんまの望みを探るべくふたたび集まりだす。

 うん、これは面白かった。亡くなっためんまを巡る5人の同級生たちの群像劇なのだが、それぞれの気持ちの動きを丁寧に描いていてアニメばなれしている。いや、そもそもアニメである必然性は恐ろしく低い作品で、実写映画であっても何の問題もないと思うのだが・・・
 仁太だけではなく、それぞれのキャラクターがめんまの死に負い目を感じていて、それをどう乗り越えていくのかを非常に丁寧な演出で、笑ったり泣かせたりしながら非常にきれいに見せてくれた作品だった。声優たちの演技も素晴らしい。特に鳴子(あなる)役の戸松遥さんは見事だった。以前は正直平凡だったけど、ガンダムUCのミコットあたりからすごくよくなった声優さんだ。

 よく考えて見ると、この主人公たちは高校一年生。今のMINMINよりも一学年下である。めんまが死んだ時何歳だったのか明らかにされないが、おそらく小学校の3~4年生といったところだろうか。とするとめんまの死からまだ5~6年しか経過していない事になる。5~6年という時間は子供たちには永遠にも思える長さだが、大人にとってはあっという間である。この作品ではこのギャップをめんまの母のエピソードを挿入する事で視聴者にはっきり認識させる。めんまの母のエピソードはただ仁太達の目的達成の障害としてだけ置かれたものではないのだ。子を亡くした親なら誰でも多かれ少なかれめんまの母と同じような気持ちを抱くに違いない。そういうディティールがこのアニメをリアルなものにしている。
 一方で、目に見えないめんまが目の前で自動書記を起こしたり、さらには料理を作って見せたりとかかなり無茶な演出もあるのだが、そこはそれアニメだからOKなのかな。そう考えるとアニメって便利かも。

 もうひとつ。これはアニメだからこそ観た層が絶対に居る、という点も実は見逃せない。実写映画で何の問題もなく製作できるストーリーだが、実写映画だったらノイタミナをチェックするようなコアなアニメファンは見なかったかも知れないな、とも思う。

 ・・・とここまで書いて一旦アップしたんだけど、そのあと風呂に入っててもう一つ思いついたことを。
 仁太にとっての「めんま」とはなんだったのか、という事について考えてみた。簡単に言えば「遠い日の幼い恋の相手」であり、亡くなったことでそのイメージが仁太の深層心理に張り付いてしまったものだ、と言える。ところがこの作品では事情はそう簡単ではない。仁太はめんまの死に前後して母親の死にも直面している。当然、仁太の中でめんまと母親のイメージは重なってくるだろう。劇中で全く触れられないし、そういう描写は一切ないが、仁太はめんまに母親のイメージを重ね合わせているのだ。だからめんまは仁太の母がよく作った蒸しパンを作ったりする。最終回に明かされるめんまの「願い」が仁太の母親がらみだったのも当然で、めんまは母親に代わって仁太のもとへやってきたとも言えるのである。
 男の子が恋をするという事は、すなわち母親から離れていくという事だ。だからめんま≒母親ならば、その両方から離れなければならない。ラストは仁太がめんま≒母親に別れを告げ、別な誰か(それがあなるとは限らないが)との未来を築く希望のあるものでなくてはならなかったのだ。

 そういう意味ではあのラストの、涙の絶叫シーンはそれなりに感動的だったとはいえ、残念ながらやや学芸会的だったかも。もっとも製作者は仁太の心理だけを描くつもりではなかったと思われるので、それはそれでいいのだけど。
.04 2011 アニメ comment0 trackback(-)

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