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名もなく貧しく美しく


1961年 日本
監督:松山善三
出演:高峰秀子 小林桂樹

 何気なくTVをつけたらこれが放送されていて、ついつい観てしまった。

 聾唖者の秋子は寺に嫁に行くが、夫に先立たれ実家に戻る。終戦直後の厳しい世相の中、姉や弟に煙たがられるが、やがて聾学校の同窓生片山と出会い結ばれる。人並みの幸せを求めてがんばる二人だったが、様々な試練が二人を襲う・・・といったストーリー。

 いまから50年も前に、終戦直後を舞台にして聾唖者の夫婦の生き様を描いたという事自体かなりすごいことなのかもしれない、などと思いながら観ていた。主人公夫婦の会話が手話で進み、それに字幕を入れていくという手法は当時としては斬新なものだったのかもしれないが、今観ると無言で、音楽やSEだけで展開するのでまるでサイレント映画を見ているかのような錯覚に捉われる。とくに秋子と片山がはじめて言葉を交わすシーンや汽車の窓越しの会話のシーンは非常に印象深く美しい。

 高峰秀子はいつものように、よくあるただきれいなだけの女優さんとは一線を画す、見事な表情の演技が素晴らしいが、セリフが全くない聾唖者の片山を演じきった小林桂樹も見事。その他共演者もみな素晴らしい。特に主人公の息子一郎を演じる二人の子役がすごい。特に1年生のクソガキ一郎は、憎らしさ満点。神のごとき名演だ。他にも草笛光子とか河内桃子、小池朝雄、さらには加山雄三といった有名俳優がかなりのチョイ役で登場するのも楽しい。

 恋愛映画というわけではないが、陳腐に陥らない、しっかりしてこまやかな愛情が描かれていて秀逸な作品。夫婦愛にとどまらず、親子愛や家族愛といった大きなテーマが押し付けがましくなく描かれていて素晴らしい。かと思えば、一番の敵(弟。ムカつくロクデナシ)が家族の中にいるというのもリアル。
 昭和30年代の町の空気が画面に横溢していて、観ていてノスタルジックな気分になる。そんな中で戦後から十数年の、復興していく日本を背景として見せてくれる。映像自体の画質もよく解像度も高い。白黒映画なのが惜しい気もするが、白黒だからこそのロマンティックさもあるだろう。

 実は先日観た「アイガー北壁」があんな終わり方だったので、一緒に観てたRINRINが、「こないだのみたいに死んじゃうとかってことはないよね」と言うので、「そんなことはないよ。ハッピーエンドに決まってるさ」と言って観ていたら・・・なんとあんな結末だなんて。まったく予想外だった。このラストだけはあんまりだと思う。観終わって暗い気持ちになっちゃったのは残念。
.09 2011 映画(日本) comment0 trackback(-)

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