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剱岳 点の記


2009年 日本
出演: 浅野忠信、香川照之
監督: 木村大作

 昨年公開されて話題になった、新田次郎原作の山岳映画。WOWOWで放送されていたのでハイヴィジョンで視聴。

 明治時代。空白の地図を埋めるために陸軍の命令で劔岳の登頂を命じられた測量手の柴崎は、案内人の長次郎らとともに登頂を目指す。ところがヨーロッパの機材を使う近代的な「山岳会」が同じく劔岳の登頂を目指していて、登頂はレースの様相を呈してくる。

 これは素晴らしい映像の連続だ。印象的な映像がこれでもか、これでもかというように眼前に展開する。実際に当時と同じような重い荷物を抱えて登山しながらの撮影は大変な労力だっただろう。実際に極めて厳しい撮影だったらしく、2007年4月に撮影を開始し、2008年8月まで延べ200日以上の撮影が行われ、数カット撮るために9時間山歩きして移動したりもしたらしい。そうやって撮られた映像は神がかり的な美しさ。しかもCGはおろか空撮すらないという徹底ぶり。この映像を観るだけでもこの映画の価値は高い。役所広司、夏八木勲、宮崎あおいなど当代を代表する名優が多数出演して、その迫真の演技も素晴らしい。

 ストーリーそのものは非常にシンプルで、雪崩とか、仲間うちの不協和音とか、悪天候とか、ライバル陣営との争いとかのわかりやすい障害とそれを乗り越えての成功という王道のパターン。あまりにシンプルなのでひねくれた映画好きには物足らないだろうが、この題材ならばどちらかといえばドキュメンタリー的な要素が重要なのでストーリーはこのくらいシンプルで十分だと思う。「山に悪人なし」の言葉を地でゆくラストシーンなど見終わった後の印象も非常にいい。陸軍のお偉いさんにはムカつくが…。

 ただ気に入らない事がひとつ。それは音楽の使い方だ。劇中ヴィヴァルディなどの音楽がかなり頻繁に流れるのだが、これは全く不要だった。音楽は冒頭とエンドタイトルに流れる池辺晋一郎のオリジナル曲だけにしてあとは一切流さずに映像の力だけで勝負したほうが絶対によかっただろうと思う。
 映画の劇伴音楽にクラシック音楽は使うべきではない。イメージが固定されてしまうからだ。この作品でいえば、観客がああこれはヴィヴァルディの「四季」の「冬」の第2楽章だ、とか思ってしまうのは映画的にマイナスでしかない。
 そこを除けば、本当に素晴らしい映画だ。ああ久しぶりに新田次郎の本読みたくなった。
.01 2010 映画(日本) comment0 trackback(-)

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