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完訳 千一夜物語 第5巻


 千一夜物語も第5巻。この巻ではついにあの超有名作『船乗りシンドバードの物語』が登場。

 第4巻の最後に出てきたちょっとホモっぽいエピソードに興味を示したシャハリヤール王に対してシャハラザードが語り始めたのは『幸男と幸女の物語』。これまた千一夜物語らしいちょっとエロチックな小噺なのだが、ホモっぽい要素はない。
 そこでせかされてシャハラザードは『ほくろの物語』を語るのだが、これはちょっと男色家が出てくるだけで、あとはいつものエロ小噺。そのあと当時のイスラムの教育ぶりが伝わる『博学のタワッドド』という話を始める。この説教臭いお話がれがどうもシャハリヤール王のお気に召さなかったらしく、その次の『詩人アブー・ヌワースの事件』が終わると、シャハリヤール王はぶちきれてしまい、なにか超面白い話をしなければぶっ殺すぞとシャハラザードを脅す。

 そこで語られるのがかの有名な『船乗りシンドバードの冒険』である。シンドバードの七つの航海について語られるこの物語はとても有名だが、正確な筋はみんなあまり知らないのではないだろうか。数々の奇想天外な物語が語られるが、他の物語に比べて特に超面白い!というわけではない。むしろそれぞれのエピソードは、膨らまそうとすればいくらでも膨らませそうであるが結構小粒である。
 第4の航海などはかなりひどい話で、伴侶が死ぬと残った夫または妻が殉死しなければならない掟の国で結婚してしまったシンドバードの妻が死んでしまい、わずかな食料を持たされて生きながら共同墓所に入れられてしまう。そこでシンドバードは、次に入ってきた死者の伴侶を殺しては食料を奪い生き延びるのだ。普通に殺人鬼だこりゃ。
 27年間にわたるそれぞれのエピソードが小粒な分スピーディーに展開するところが魅力的とはいえるかもしれない。有名になったのはエロティックな要素もなく子供向けにアレンジするのにも好都合だったからもあるのだろう。

 この巻最後は『美しきズームルッドと「栄光」の息子アリシャールとの物語』。これはまた千一夜物語の王道に戻ったといえる物語で、そういう意味ではマンネリではあるけれども「シンドバード」よりもずっと魅力的。ただ女性が男装したまま王になり、再会した恋人をからかうのは前の巻にもあったような。
 この巻ではこれまでと少し違って、シャハリヤール王が結構感想を述べるのが面白い。シャハラザードの夜伽も命がけの様相を帯びてきた。さて次巻、シャハラザードは生き延びる事ができるか?
.27 2010 世界の民話 comment0 trackback(-)

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