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ゴーゴリ 結婚

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 ゴーゴリの2幕の喜劇。「まったくありそうにない出来事」という副題がついている。ロシアでは非常に人気のある芝居らしい。120ページくらいの短い戯曲なのであっという間に読んでしまった。

 物語はある男が友人の七等文官の独身男に嫁さんを世話しようとするが、紹介しようとした女性アガーフィヤには他にも求婚者が何人もいて、しかも優柔不断な七等文官はなかなか結婚に乗り気にならない。なんとか彼を説得し、他の求婚者の攻撃を退け、婚約までこぎつけることができるのだろうか、といった物語がドタバタ調で展開する。

 ゴーゴリ作品は、その登場人物のネーミングがかなり重要なのだが、ここで翻訳者の堀江新二氏は思いきって名前を日本語でもその意味が通じるように翻案している。優柔不断でグズな七等文官は「グズーキン」、世話焼きの友人は「セワーヤキン」、グズーキンのライバル達は「メタマーヤキン」「カミーツキイ」「ジジクセイロフ」といった具合だ。なんだかタイムボカンシリーズみたい(笑)。でもロシア人の名前ってややこしいし、ゴーゴリの作品の場合かなりひねったネーミングがなされているので、ロシアの人たちはこの芝居を観たり読んだりするときは、日本人がこの翻訳を読むのと同じように滑稽な名前にニヤリとするという事だろう。

 お芝居の方は正直取り立ててなんということもないたわいないドタバタ喜劇だ。読んでいてグズーキンの優柔不断には呆れてしまうし、ライバル達もみんな一癖ある変な奴らだ。そんな奴らをいなし、退け、アガーフィヤをその気にさせてしまうセワーヤキンの手腕の見事な事。しかしそのセワーヤキンの涙ぐましい努力も、それによって芽生えたアガーフィヤの恋心も、グズーキンの優柔不断の前では何の役にも立たないのだ。結果幕切れは喜劇というよりも不条理劇めいてしまう。翻訳の洒脱さで受ける現代的な印象を別にしても、この物語はとても現代的だ。この劇が1833年に初演されたというのはちょっと驚きである。

 しかし…これって副題にもあるような「まったくありそうにない出来事」だろうか?例えばオクテの若い同僚のために合コンをセッティングしてやって、女性と引き合わせてやったら、女性の方は乗り気なのに男性の方はなんだかはっきりしないとかって話は、なんだか最近ではそこらじゅうに転がっているかもしれない。そう考えるとグズーキンって、最近よく言う「草食系男子」ってやつだろうか。
.10 2009 東欧・ロシア文学 comment0 trackback0

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