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ストルガツキー 神様はつらい

sf24.jpg

 早川書房「世界SF全集」第24巻収録。1970年発売。
アントンはコミューン(=コムコン?)員としてこの惑星のアルカナル王国に派遣されている。
アルカナル王国ではドン・レエバという男がクーデターをたくらみ、この国の知識人を計画的に粛清している。
アントンはドン・ルマータを名乗り、ドン・レエバの魔の手から医師ブダフを救おうとするが…

 ストーリーは「収容所惑星」に似ている。コミューン(=コムコン?)は発展途上の惑星を裏から支え、表立っての活動を許さない。実際にそこで活動するアントンは、実は絶大なパワーを持っているにもかかわらず、虐殺や略奪を目の当たりにしても自分の思ったように行動する事は許されず、耐えなければならない。
耐えずに行動してしまったのが「収容所惑星」のマクシムだったわけである。
 そして悲劇的な幕切れで、重い読後感を残す作品である。

 さて、アントンたちのセリフで自分たちのことを「コミューン員」と呼ぶのだが、これは「蟻塚の中のかぶと虫」「波が風を消す」の「コムコン職員」と同じようである。(訳者が違うので言い回しが違うのか?)
だとすると「神様はつらい」とマクシム三部作は同じ世界であるということになる。更にゼロ転送という共通の技術でつながる「ラドガ壊滅」、「地獄から来た青年」(これは更にコルネイ・ヤノーヴィッチ・ヤシマアという人物でも「蟻塚…」とつながる)。
この6作は同じ世界のエピソードであることに気がついた。これについてはもう少し検証してみたいと思う。

ちなみにこの「世界SF全集」第24巻にはこの他にソビエトの別のSF作家の作品も収録されている。特にゲンナジー・ゴールの「クムビ」はなかなかの佳作なので近日レビュー予定
.02 2005 ストルガツキー comment4 trackback1

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これもまた7年前の記事なので、どこまで細かく覚えていらっしゃるかわかりませんが。同じ世界での一連の作品の中では、一番解りやすいストーリー展開のような気がします。もっとも、私が「蟻塚の中のかぶと虫」と「波が風を消す」を読んで、よく解らなかったのは相当に以前なので、今もう一度読むとまた別の感想を持つかもしれません。
アントンらがこの惑星で直面したジレンマは、現在のシリア内戦に重なって見えませんか?アフガンでもイラクでもそうだったように、残虐な独裁政権を外部の力で一掃しても、それに替わった政権もまた腐敗して同じ事の繰り返しというのが解っているので、手を出せないという訳で。
それから、解説にあったストルガツキー兄弟の「脱走への試み」ですが、「有人島」とは違う作品なのでしょうか?あらすじだけ見るとすごく似ているのですが。

2012.10.22 23:23 | URL | X^2 #CypyILE6 [edit]
これは正直言って、これまで読んだストルガツキーの作品のなかで一番ピンとこなかった部類の作品です。話がストレートすぎてひねりがありません。作品としての出来は「蟻塚」や「波が…」の方が何十倍も上だと思います。

>残虐な独裁政権を外部の力で一掃しても、それに替わった政権もまた腐敗して同じ事の繰り返し

外部の力で政権が変わったわけではないにしても、これに似たような事は中東に限ったことではなく、当のソビエトもそうだったわけで。いや程度は違うけど日本もそうかも知れません。

「有人島」は邦訳が「収容所惑星」のタイトルで出ている作品で、「脱走の試み」はまた別な作品です。こちらは邦訳はありません。いずれも「22世紀シリーズ」もしくは「Noon Universe」と呼ばれるシリーズの一作です。
ストルガツキーの作品は、後の時代に書かれたものが尻上がりに良くなっていくので、「収容所惑星」あたりから後の作品を読まれたほうがいいと思います。
2012.10.23 00:56 | URL | piaa #- [edit]
今日の朝日夕刊を読んで初めて知ったのですが、これって「神様はつらい」の映画化ですよね?
http://www.ivc-tokyo.co.jp/kamigami/
2015.03.27 21:29 | URL | X^2 #CypyILE6 [edit]
そうです。

原作はストルガツキーの作品としてはあまりいい作品ではないと思うのですが、この映画はなんかすごく評価高いようで、ちょっと不思議な気がしています。
ストルガツキーの作品の映画化って、「ストーカー」は原作と全然違うものだったし、日本では短縮版が公開された「収容所惑星」や、日本では公開はおろかDVDも出なかった「みにくい白鳥」はどっちもイマイチでしたので、個人的にはあまり期待しないんですよね~
2015.03.27 22:22 | URL | piaa #- [edit]

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2005.06.01 09:43 半透明記録

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